2019/9/23 第76回 神戸の基準地価

お世話になります。
神戸不動産リアルティの白石です。
 
朝晩涼しくなってきました。秋の気配が感じられ、とても心地良いですね。
日差しはまだ強いですが、涼しい風と青々とした秋の空に季節の移り変わりを感じます。
 
先日スタッフT君と一緒に車で出かけたときに、こんな会話をしました。
 
私「おっ?今日は空が高いなぁ」
 
T「ん?空が高い?どういう意味ですか?」
 
私「秋になると空気が澄んで、空が高く感じるんだよ。分かる?」
 
T「空を気にしたことがないです」
 
私「…風情のないヤツ。」
 
T「はぁ…」

さて、先日19日、2019年7月1日時点の基準地価の発表がありました。
インバウンド効果やオフィスやホテル等の再開発による地価上昇が続いて、
特に札幌、仙台、広島、福岡といった中核都市が全体を引き上げ、
三大都市圏以外の地方圏の商業地が28年ぶりに上昇したという内容でした。

兵庫県内の商業地の平均も3年連続で上昇し、上昇率が昨年よりも拡大。
特に阪神間の伸びが全体を押し上げている状況です。
 
神戸市を地区別に見てみると、
 
神戸市中央区は22地点全ての地点で上昇、
 
灘区は14地点中12地点上昇、横ばい1地点、下落1地点
 
東灘区は26地点中24地点上昇、横ばい1地点、下落1地点
 
兵庫区は10地点中7地点上昇、横ばい3地点、下落地点0
 
長田区は10地点中6地点上昇、横ばい2地点、下落2地点、
 
須磨区は19地点中9地点上昇、横ばい7地点、下落3地点
 
垂水区では33地点中11地点上昇、横ばい16地点、下落6地点
 
西区は18地点中11地点上昇、横ばい3地点、下落4地点
 
北区は21地点中1地点上昇、横ばい3地点、下落17地点
 
明石市は33地点中17地点上昇、横ばい16地点、下落地点0
 
神戸市全体で商業地、住宅地ともに上昇した結果となりました。
人口増の続く明石市は半分以上で上昇、下落地点は0。素晴らしいですね。
 
一方で下落した地点を具体的に町名で上げてみると、
 
東灘区:渦森台
 
灘区 :長峰台
 
長田区:高東町、西山町
 
須磨区:菅の台、緑が丘、高倉台
 
垂水区:神和台、舞子坂、千代が丘、西脇、神陵台、青山台
 
西区 :美穂が丘、天が岡、押部谷町栄、富士見が丘
 
北区 :鈴蘭台東町のみ上昇、横ばいの星和台、日の峰、西山以外全て下落
 
ほとんどが最寄り駅からのアクセスの悪いバス便エリアで下落していることが顕著に現れていますね。

明石市は子育て支援など行政の施策が功を奏し人口増が続いていますが、
今年7月に総務省が発表した調査によると、神戸市は全国の市町村の中でも人口減少数がワースト1位で、
自然増減(死亡と出生の差)に加え、社会増減(転出入の差)の減少が多く、
大阪や阪神間、それこそ明石市への人口流出が増加している状況です。

神戸市内でも東灘区、灘区、中央区は地価も人口も増加していて、
特に中心地の三宮では駅前の再開発を控え、期待が持てますが、
西部エリア、須磨区、垂水区、西区、北区は人口減少が続いている状況で、
今後ますます地価に影響してくるのは間違いないと思われます。
 
綺麗な海と山に恵まれ、古くから港として栄え、
日本で一番最初に海外の文化が開花する先端都市であった神戸。

なんとか頑張ってほしいですね。