2014/9/11 第9回 「定期借地権付分譲マンション」

皆様こんにちわ。
神戸不動産リアルティの白石です。

最近気温が下がり過ごしやすくなってきましたね。
心地良い季節はすぐ終わり、暑いか寒いかだったここ数年と比べても
今年は秋が早く訪れたようでちょっぴり嬉しいです。

さて先日、数年前にお取引を頂いたお客様からマンション購入について相談を受けました。
検討物件が定期借地権付分譲マンションだったので、少しですがアドバイスをさせて頂きました。    

ということで今日は「定期借地権付分譲マンション」のお話です。
 
定期借地権付マンションって何?
と、初めて聞く人もいるかもしれませんね。
 
それもそのはず定期借地権付分譲マンション(以下「定借マンション」と呼びます) 
は供給数自体が少なく、神戸市、明石市内でも供給されている数は僅かです。

我々不動産業者でも定借マンションを仲介する機会は少なく、
その為定借マンションの内容を理解していない営業マンも意外と少なくありません。
ではその定借マンションがどういう物なのかお話しましょう。  

一般のマンションでは敷地の権利が「所有権」なのに対して、
定借マンションでは、「借地権」となっております。  

言うならば「土地を所有しないマンション」なのです。

定借マンションを紹介するにあたって借地権であることを説明すると、
「借地!?そんなマンション紹介して要らんわ」…というお返事を頂きます。

所有権が当たり前という考え方が多く、特にマンションでは所有権が「普通」であり、
借地権が「普通じゃない」と感じるのも無理のないことなのですが、
では何故、分譲数も少なく、敬遠されがちな定借マンションが存在しているのか。 
そして、売れ残ることなく無事売却できているのか。

それはある意味「合理的」なマンションだからなのです。   

何が合理的かというと大きく2つポイントがあります。
まずは通常のマンションよりも新築価格でおおよそ2割~3割程度安い「価格」についてです。

定借マンションの敬遠されるポイントである敷地が借地権なので、
デベロッパーによる用地取得代、つまり土地代金が必要ありません。

分譲マンションの販売価格は原価+利益で形成されております。
原価には販売経費も含まれますが、大きく分けて土地代金+建物代金となり、
土地代金が不要な分、同条件のマンションよりも安い価格設定が出来ます。  

例えば3,000万円クラスの部屋が2,000万円前半で設定されていると割安感がありますよね。
そうすると「無理してなんとか手が届く」が、「無理せず買える」になり、
また同じ予算でも1ランク上の住戸を買うことができるという訳です。

次のポイントは「50年」(以上)という期間についてです。

定期借地権の特徴である50年以上という決まった期間ですが、
定借マンションの多くは50年(それ以上もあります)で設定されており、
期間が満了すれば延長はなく、建物を解体して地主に返還しなければなりません。

「50年たったら価値が無くなるの??」→「はい、無くなります。ゼロです。」

実際こんな感じの会話になります。
買う気を無くす方もいるかもしれませんね。 

でも通常のマンションでも50年経ったらどうなるかご存知ですか?
今年が2014年ですので50年前は1964年、昭和39年です。

老朽化による修繕費の問題や旧耐震基準のマンションであれば耐震強度不足の問題、
50年経つ前にマンション自体の建替えも検討されはじめます。

じゃあ古くなれば建替えすればいいじゃん。…と思われるかもしれませんが、
全てのマンションが建替えができるという訳ではありません。 

建替えの大きな問題は区分所有者の5分の4以上の賛成が必要になることです。
既存の建物の解体費用、建築費用は誰が出すのか、積立金は残っているのか、
中古で購入してローンが残っている人もいるでしょう。意見をまとめるだけでも大変です。
専門家、デベロッパーを交えながらの計画、交渉、時間もかかります。 

ちなみに全国のマンション総戸数は約590万戸あり、 そのうち約106万戸が旧耐震基準です。
そして実際に建替えが実現できた数はと言うと183件の約1万4千戸しかありません。 

実際、区分所有者が自らの力(資金)を出し合って建替えすることはほぼ不可能です。
余剰容積率を活用しながらできる限り区分所有者の自己負担が少ない形で、
デベロッパーが建替え事業として成立するマンションでなければ建替えは難しいと思います。 

建替えについての話は別の機会にするとして、
要は全てのマンションが「寿命」というものに向き合わないといけないということです。
未来永劫存在し続けれるマンションはありません。

そういった意味でも定借マンションは「終わりが決まっている」ので、
長い歳月をかけての建替え決議で住民同士が悩むこともなければ、
建替えもしくは延命するための修繕費用の捻出を心配をする必要はありません。
考え方を割り切って「住みきる」ことができるという訳です。

合理的なポイントを述べさせて頂きましたが、誤解がないように申し上げると
決して定借マンションがお勧めです、と言いたい訳ではありません。 

土地の固定資産税は必要ありませんが、毎月の地代と解体準備金は必要です。
また中古となった場合、市場流通性は落ちる傾向にあります。 
金融機関によっては定借マンションを取り扱わないところもあります。 
残存期間が少なくなったときの売却は難しいでしょう。
定借マンションならではのマイナス要素も考慮する必要があります。

参考ですが、過去に定借マンションを購入頂いた方のお話を一部紹介します。

・家族構成やライフスタイルも変わる。50年間も住み続けない。売れなければ貸す。
・マンションはそもそも「空間」を買うものだから、共有である敷地の権利はこだわらない。
・子供達も独立し、生活基盤が固まっているため資産(マンション)を残す必要がない。
・50年後に確実にこの世にいないから気にしない。

ま、その人の考え方次第ですね。
 
無理のない支払いで中古物件を自分の思い通りにリフォームする方が増えたり、 
昔に比べると持家に対する価値観も少しづつ変わってきました。
その中で立地条件が良く、価格も安く、自己のライフスタイルと考え方が合うのであれば
選択肢の一つとして定借マンションは「有り」だと思います。

最後になりますが、定借マンションを検討するにあたって大事なことは、
価格が安いことは当然ながら、中古になった時の流通性や賃貸に出すことも考えれば、
「立地条件が良いこと」は絶対外せないところでしょう。
 
以上、定期借地権付分譲マンションについてのお話でした。


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